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産廃インボイス完全ガイド:帳簿のみの保存・古物商特例・宅建業者特例・再生資源・免税事業者まで解説

廃棄物処理・リサイクル業者にとって産廃インボイス(インボイス制度)への対応は重要な経営課題です。

「制度の内容がわからない」

「廃棄物処理・リサイクル業者特有のポイントはないの?」

などお困りではないでしょうか。

 

 

「インボイス帳簿のみの保存とはどういう意味ですか?」

「インボイス帳簿のみの保存記載例を知りたい」

「インボイス古物商特例いつまで有効ですか?」

「インボイス宅建業者特例国税庁の情報はどこで確認できますか?」

「再生資源インボイスで気をつける点は?」

「インボイス免税事業者はどう対応すればよいですか?」

 

 

こうした疑問をお持ちの方のために、産廃インボイス制度の概要とともに廃棄物処理・リサイクル業者が行いたい準備を解説します。

結論から述べると、廃棄物処理・リサイクル業者も産廃インボイスへの対応を検討することが求められます。

取引先にあたる排出事業者の仕入税額控除に関わってくるためです。

 

 

 

産廃インボイス制度とは

 

売り手にあたる発行事業者が、買い手にあたる課税事業者からの求めに応じてインボイスを交付しなければならない制度です。

発行事業者は課税事業者に交付したインボイスのコピーなどを保存しておかなければなりません。

また、課税事業者は仕入税額控除を受けるため発行事業者から交付されたインボイスを保存する必要があります。

 

 

産廃インボイス制度は令和5年(2023年)10月1日からスタートしました。

交付や保存を求められる「インボイス」とは、売り手にあたる発行事業者が買い手にあたる課税事業者に正確な消費税率や消費税額を伝えるため、これまで用いられてきた請求書などに必要な情報を加えた書類やデータです。

一定の条件を満たしていれば、請求書・納品書・レシートなどをインボイスとして用いることができます。

条件を満たした請求書などを適格請求書といい、産廃インボイス制度は適格請求書等保存方式と呼ばれることもあります。

 

 

※参照元

インボイス制度の概要(国税庁)

産業廃棄物の税金?課税方式や納税方法・非課税となるケース

 

 

 

産廃インボイス制度では区分記載請求書から適格請求書へ

 

同制度と関わりが深いのが、令和元年(2019年)に実施された消費税率の引き上げです。

10%と8%の消費税率を適用される商品やサービスが混在する状況となったため、消費税率や消費税額を明らかにする目的で産廃インボイス制度が導入されました。

経過措置として令和元年10月1日から令和5年9月30日まで区分記載請求書等保存方式が導入され、産廃インボイス制度が開始されると、取り扱う請求書が区分記載請求書から適格請求書へ変わることになります。

 

 

【区分記載請求書の記載事項】

 

・書類作成者の氏名または名称

 

・取引を行った年月・取引の内容

 

・取引にかかった金額

 

・書類を交付される事業者の氏名または名称

 

・軽減税率の適用を受けること

 

・税率ごとに合計した対価の額(税込価格)

 

 

 

【適格請求書の記載事項】

(区分記載請求書の項目に加え)

 

・発行事業者の登録番号

 

・税率ごとに合計した消費税額および適用税率

 

 

※参照元

適格返還請求書とは|インボイス制度で交付を求められる書類の概要

 

 

 

産廃インボイス制度では適格請求書を発行するには事業者登録が必要

 

適格請求書の発行には各発行事業者に割り振られた登録番号の記載が必要です。

原則として、登録を行えるのは消費税の課税事業者となっています。

課税期間の基準期間における課税売上高が1,000万円を超えると課税事業者になります。

 

 

インボイス免税事業者の場合、原則として適格請求書を発行できませんが、消費税課税事業者選択届出書を提出すれば課税事業者になれます。

また、令和5年(2023年)10月1日から令和11年(2029年)9月30日までの日が属する課税期間中に登録を受ける場合は、発行事業者の登録申請書を提出すれば登録を受けて課税事業者と認められる措置が設けられています。

なお、発行事業者の登録は義務ではありません。

 

 

※参照元

消費税の仕組み(国税庁)

 

 

 

産廃インボイス制度では仕入税額控除の対象は適格請求書のみになる

 

課税事業者の求めに応じて発行事業者が交付した適格請求書等の保存と一定の事項を記載した帳簿が仕入税額控除の要件となっています(買い手が簡易課税制度を選択している場合は除く)。

課税期間の末日の翌日から2月を経過した日から7年間の保存が要件とされています。

仕入税額控除を適用できないと消費税を重ねて課税される・納税額が大きくなる恐れがあります。

 

 

※参照元

適格請求書等保存方式(インボイス制度)の手引き(国税庁)

 

 

 

産廃インボイス制度では適格請求書発行事業者以外からの請求書等は経過措置が適用できる

 

産廃インボイス制度がスタートすると、発行事業者以外からの課税仕入れは仕入税額控除の対象外となってしまいます。

ただし、大きな混乱を避えるため令和5年(2023年)10月1日から令和11年(2029年)9月30日までは経過措置が設けられています。

 

 

令和5年10月1日から令和8年9月30日までは80%が控除可能、令和8年10月1日から令和11年9月30日までは50%が控除となります。

 

 

産廃インボイス制度では税額計算の方法が一部変更される

 

産廃インボイス制度導入後の売上税額計算は原則として割戻計算により算出します。

課税事業者に交付した適格請求書などを保存している場合は、特例として積上げ計算で税額を算出できます(発行事業者のみ選択可)。

仕入税額の計算方法も割戻計算と積上げ計算にわかれますが、原則となるのは積上げ計算です。

 

 

 

課税事業者が産廃インボイス制度で準備すること

 

発行事業者の登録を済ませる

 

納税地を管轄する税務署長に「適格請求書発行事業者の登録申請書」を提出して発行事業者の登録を受けます。

登録手続きはe-Taxや郵送でも可能です。

 

 

適格請求書への対応状況を確認

 

区分記載請求書と適格請求書では必要とされる記載項目が異なります。

販売管理システムなどを利用している場合はサービス提供主体に対応状況を確認し、表計算ソフトなどで自社で請求書を作成している事業者はフォーマットの確認が求められます。

 

 

※参照元

システム導入に失敗する原因と失敗を防ぐ具体的な対策

 

 

売り手としての準備

 

自社が発行する書類の中からインボイスとするものとその交付方法を決定します。

関係が深い取引先に登録番号・インボイスとする書類・その交付方法などを説明しておくことが欠かせません。

 

買い手としての準備

 

売り手の準備と大きく変わりません。

必要がある場合は経理システムなどの改修を検討し、関係が深い取引先に登録番号・インボイスとする書類・その交付方法などを確認しておきます。

 

 

 

インボイス免税事業者が産廃インボイス制度で準備すること

 

インボイス免税事業者の場合、発行事業者への登録は任意です。

主要な取引先が一般消費者や免税事業者であれば基本的に対応は不要とされています。

ただし、取引先が課税事業者であれば産廃インボイス対応が取引継続に影響する場合があります。

インボイス免税事業者が売り手として準備する場合は、どの書類をインボイスとするかを決定した上で必要な修正を加えます。

買い手として準備する場合は、課税簡易制度の適用について検討することが有効とされています。

 

 

適格請求書の保存期間と産廃インボイスの帳簿のみ保存・古物商特例・宅建業者特例

 

発行事業者から交付を受けた適格請求書の保存期間については、受領日が属する課税期間に対応する消費税確定申告の申告期限の翌日から7年間にわたり保存することが求められます。

 

 

帳簿のみの保存とは:帳簿のみの保存記載例

 

何かしらの理由で請求書を受け取ることが難しい取引などは、要件を満たす帳簿の保存で仕入税額控除が認められます。

これを「帳簿のみの保存」と呼びます。

 

 

📌インボイス帳簿のみの保存とは・インボイス帳簿のみの保存記載例

帳簿のみの保存で仕入税額控除が認められる取引に該当する場合、帳簿の記載例として通常の記載項目に加えて①「帳簿保存で仕入税額控除が認められているものに該当すること」②「仕入相手の住所・所在地(一定のものを除く)」の記載が求められます。

インボイス帳簿のみの保存記載例として、「○○古物商からの仕入れ(インボイス不要特例)」などの記載が例示されます。詳細は国税庁の公式サイトでご確認ください。

 

 

※参照元

帳簿のみの保存で仕入税額控除が認められるもの(国税庁)

 

 

 

インボイス古物商特例いつまで(廃品回収・リサイクル業者向け)

 

帳簿の保存だけで仕入税額控除が認められる具体例として、「発行事業者ではない古物営業を営むものからの古物の購入」が挙げられています。

これが産廃インボイスにおけるインボイス古物商特例です。

 

 

📌インボイス古物商特例いつまで

インボイス古物商特例は、適格請求書発行事業者でない相手から古物を購入する場合に帳簿のみの保存で仕入税額控除が認められる措置です。

インボイス古物商特例いつまで有効かについては、現時点では廃棄物処理法上の制度改正を伴わない税務上の取り扱いとして継続されているとされていますが、最新の情報は国税庁の公式ページでご確認ください。

廃品回収・リサイクル業者は特にインボイス古物商特例いつまでの適用期限に注意が求められます。

 

 

※参照元

イン ボイス 古物商 特例 いつまで(国税庁:インボイス制度に関するQ&A)

 

 

 

インボイス宅建業者特例国税庁(建物購入の特例)

 

「発行事業者ではない宅地建物取引業を営むものからの建物の購入」についても、帳簿のみの保存で仕入税額控除が認められます。

これがインボイス宅建業者特例です。

 

 

📌インボイス宅建業者特例国税庁

インボイス宅建業者特例国税庁の詳細については、国税庁の公式サイト(インボイス制度に関するQ&A)を参照することをお勧めします。

産廃インボイスとの関係では、建物取得に関する仕入税額控除の処理においてインボイス宅建業者特例国税庁の情報を確認しておくことが有効とされています。

 

 

※参照元

イン ボイス 宅 建 業者 特例 国税庁(インボイス制度に関するQ&A)

 

 

 

廃棄物処理・リサイクル業者が産廃インボイス制度に向けて行うこと

 

基本的に、廃棄物処理・リサイクル業者に限って特別に必要な対応は無いと考えてよいとされています。

通常通り、発行事業者への登録申請や自社が発行する請求書などのフォーマット変更・管理方法の決定が必要になります。

 

 

📌再生資源インボイスの注意点

廃棄物処理・リサイクル業者が再生資源を買い取る際(再生資源インボイスの場面)、売り手がインボイス免税事業者または未登録の課税事業者である場合には産廃インボイスを受け取れないため仕入税額控除ができなくなる場合があります。

再生資源インボイスとして適格請求書が交付されるかどうか、売り手(排出事業者・廃品業者等)の登録状況を事前に確認しておくことをお勧めします。

インボイス古物商特例が適用できる場合は、インボイス帳簿のみの保存とはの要件を満たす形で帳簿に記録することが有効とされています。

 

 

以下のポイントは、対策や事前の検討が漏れやすい点とされています。

 

・ 自社が発行する請求書以外の帳票への対応(領収書・仕切書・支払明細書)
・ 過去に発行した請求書を再発行する際の対応
・ 電子請求システムや財務システムとの連携に関わる変更対応

 

 

※参照元

廃棄物処理施設技術管理者とは

 

 

 

できることから産廃インボイス対応の準備を始めましょう

 

産廃インボイス制度の概要と廃棄物処理・リサイクル業者が取るべき対応について解説しました。

この制度がスタートすると仕入税額控除の要件などが大きく変わります。

具体的には、産廃インボイスに対応していない事業者からの仕入れは仕入税額控除の対象外となってしまいます。

インボイス免税事業者・再生資源インボイス・インボイス古物商特例・インボイス宅建業者特例国税庁・インボイス帳簿のみの保存とはなど産廃インボイス特有の論点を整理した上で、この記事の内容を参考に対応をご検討ください。

 

 

株式会社JEMSでは廃棄物処理・リサイクル業者向けの基幹システム「将軍シリーズ」を中心に、多彩な連携サービスで総合的なソリューションをご提供しています。

産廃ソフト(産業廃棄物管理システム)をお探しの方はぜひご相談ください。

 

 

※「将軍シリーズ」をご利用中のお客様へのシステムに関するご案内は別途行っております。

不明点がありましたら、弊社サポートセンターあるいは担当営業までお問い合わせください。

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