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2021.11.03

コラム

産業廃棄物と一般廃棄物の違い

建設業から製造業・畜産農業・飲食業まで業種に関わらず、企業が産業を営むことでゴミが生じます。
発生したゴミが一般廃棄物または産業廃棄物のどちらか分からない、というような問い合わせを排出事業者から受けたことのある方も多いのではないでしょうか。

廃棄物には明確な区分があり、正しい処理を行わないと罰則の対象となるケースがあります。

 

そこで本記事では、産業廃棄物・一般廃棄物の違いや具体的なゴミの種類、処理手順などについて解説します。
廃棄物の処理に携わる中で、排出事業者から質問を受けることがある方は、ぜひ参考にしてください。

 

産業廃棄物と一般廃棄物の違い

 

産業廃棄物と一般廃棄物は、発生過程や処理責任の所在、処理方法が異なります。

 

発生過程

 

一般的に、事業活動によって排出されたゴミのうち、法律で定められた20種類に該当する場合は産業廃棄物に区分されます。

事業活動とは、製造業や建設業に限らず、事務所や店舗における商業活動、水道事業、学校や福祉施設での公共事業なども対象です。

 

産業廃棄物の種類は廃棄物処理法により定められており、事業活動に伴い生じた廃棄物の中でそれに当てはまらないものは、一般廃棄物に分類されます。

 

処理責任の所在

 

一般廃棄物の処理は、原則的に市区町村内で行わなければならず、市区町村に全般的な処理責任が課されます。
また、一般廃棄物の処理業者を認可するのも市区町村です。

 

一方、産業廃棄物の処理は、自治体の境を超えた広域活動が認められ、処理責任は排出事業者に課されます。
産業廃棄物の処理業者を認可するのは都道府県または政令市です。

 

処理方法

 

一般廃棄物は市区町村で回収され、焼却や再資源化・埋立などの方法で処理されます。
分別方法や回収のルールは、自治体により異なります。

 

産業廃棄物は収集するまで所定の場所に保管しなくてはなりません。
一般的に、運搬業者が所有する車両などで収集運搬され、中間処分場にて砕破・圧縮・焼却などの処分が行われます。
リサイクルできない廃棄物は埋立処分場などで最終処分されます。

産業廃棄物の収集運搬・処分は、許認可を受けた廃棄物処理業者にのみ委託可能です。
委託する際、排出事業者は「マニフェスト」と呼ばれる伝票を交付し、産業廃棄物が最後まで適切に処理されたかどうかを確認する義務があります。

 

紙マニフェストとは、産業廃棄物の排出事業者が処理を委託する際に、最後まで適切な処理がなされたかを確かめるための伝票のことです。
排出事業者は(公社)全国産業資源循環連合会などが販売している規定の用紙を使って、マニフェストを交付します。
そして、マニフェストは5年間保管をしなくてはならないので注意が必要です。

 

【関連記事】マニフェストの保管期間と保管方法

 

産業廃棄物の種類

 

廃棄物処理法によって定められた産業廃棄物は20種類です。
中でも大きく分けて、事業活動が特定されるものとされないものが存在します。

また、産業廃棄物のうち爆発性・毒性・感染性など人体の健康を脅かす恐れがあるものを、特別管理産業廃棄物と呼びます。

 

あらゆる事業活動に起因するもの

 

事業活動が特定されない産業廃棄物は、下記の通りです。

 

<産業廃棄物の種類>

  • ・燃え殻
  • ・汚泥
  • ・廃油
  • ・廃酸
  • ・廃アルカリ
  • ・廃プラスチック類
  • ・ゴムくず
  • ・金属くず
  • ・ガラスくず、コンクリートくずおよび陶磁器くず
  • ・鉱さい
  • ・がれき類
  • ・ばいじん

 

産業廃棄物は1種類だけに当てはまるとは限りません。
例えば自動車は、廃プラスチック類・金属くず・ガラスくず、コンクリートくずおよび陶磁器くずの混合物として捉えられます。

 

特定の事業活動に起因するもの

 

以下に当てはまる廃棄物は、特定の事業活動に起因する場合にのみ、産業廃棄物として扱われます。

 

<産業廃棄物の種類>

  • ・紙くず
  • ・木くず
  • ・繊維くず
  • ・動植物性残さ
  • ・動物系固形不要物
  • ・動物のふん尿
  • ・動物の死体

 

同じ性質を持つ廃棄物でも、事業内容により一般廃棄物・産業廃棄物に分けられる場合があります。
例えば、パルプ製造業や建設業から出た紙くずは産業廃棄物ですが、飲食店の紙コップやオフィスのコピー用紙などは一般廃棄物です。

 

特別管理産業廃棄物

 

産業廃棄物の中でも、条件を満たすと特別管理産業廃棄物とみなされ、処理基準や処理の許可業者も限られます。

 

<特別管理産業廃棄物>

  • ・揮発油類や灯油類など、引火点が70℃未満の燃焼性の廃油
  • ・pH2.0以下の廃酸
  • ・pH12.5以上の廃アルカリ
  • ・血液が付いた医療機器など、感染性がある産業廃棄物
  • ・PCB廃棄物や廃石綿など、有害物質が基準値を超えた特定有害産業廃棄物

 

産業廃棄物の混合廃棄物とは

 

産業廃棄物には様々な種類があり、それぞれの性質に合わせて適切に処理を行う必要があります。

産業廃棄物の中でも複数の種類が混ざり合う場合は混合廃棄物と呼ばれ、さらに特別な取り扱いが求められます。

こちらの記事では、産業廃棄物における混合廃棄物の特徴や分類、具体例や処理費用について解説します。

【おすすめ記事】産業廃棄物の混合廃棄物とは?分類や処理方法・費用についてチェック

 

一般廃棄物の種類

 

産業廃棄物に当てはまらない廃棄物は、一般廃棄物とみなされます。
中でも家庭から出る廃棄物と、事業活動によって生じる一般廃棄物に区別されます。

 

家庭廃棄物

 

家庭廃棄物の種類は下記の通りです。

 

<家庭廃棄物>

  • ・可燃ごみ
  • ・不燃ごみ
  • ・粗大ごみ
  • ・家電4品目
  • ・パソコン
  • ・自動車
  • ・有害ごみ

 

日々の生活から生じるゴミで、市区町村のルールに従って分別しなくてはなりません。

 

事業系一般廃棄物

 

事業活動に起因する廃棄物でも、法令によって定められた産業廃棄物に当てはまらない場合、事業系の一般廃棄物とみなされます。
種類は以下の通りです。

 

<事業系一般廃棄物>

  • ・可燃ごみ
  • ・粗大ごみ

 

特別管理一般廃棄物

 

一般廃棄物の中でも、爆発性・毒性・感染性が危惧されるものを、特別管理一般廃棄物と呼びます。
以下に当てはまる一般廃棄物には、一定の処理基準・処理方法が設けられています。

 

<特別管理一般廃棄物>

  • ・PCBを含むエアコン・テレビ・電子レンジの部品
  • ・集じん施設において取り集めたばいじん
  • ・上記のばいじんを重金属溶出以外の方法で処理したもの
  • ・焼却施設から生じた、ダイオキシン類の含有量が3ng/gを超過するばいじん・燃え殻
  • ・上記のばいじん・燃え殻を処理した、ダイオキシン類の含有量が3ng/gを超過するもの
  • ・焼却施設の排ガス洗浄装置から生じた、ダイオキシン類の含有量が3ng/gを超過する汚泥
  • ・上記の汚泥を処理した、ダイオキシン類の含有量が3ng/gを超過するもの
  • ・手術によって発生する病理廃棄物など、産業廃棄物に当てはまらない感染性の一般廃棄物

 

産業廃棄物の処理手順を間違えると

 

廃棄物を正しく処理しなかった場合、廃棄物処理法違反とみなされます。
1000万円以下の罰金または5年以下の懲役、またはその両方が科されます。
思わぬ間違いを犯さないためにも、廃棄物を排出した際は、分類を確認して正しく処理しましょう。

 

廃棄物の分類は慎重に

 

いかがでしたでしょうか。
今回は産業廃棄物・一般廃棄物の違いや、それぞれの詳細な種類を紹介しました。
廃棄物の分類はご存知の通り非常に複雑です。
排出事業者が思い込みから間違った処理を委託してしまう可能性もゼロではありません。
委託を受ける際にも、細心の注意を払いましょう。

 

こちらの記事では、産業廃棄物と有価物の違いについて解説していますので、ぜひご覧ください。

【関連記事 】産業廃棄物と有価物の違いとは?処理する際に気をつけるべきポイント

 

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