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2021.12.22

コラム

産業廃棄物の中間処理とは

家庭から出るゴミと違い、事業活動から出る一部のゴミは、産業廃棄物として特別な対応が求められます。
産業廃棄物を処理する工程で、特に重要な作業が中間処理です。

そこで本記事では、中間処理の目的や具体的な作業内容、業務を行う上で必要な手続きなどについて解説します。

中間処理業の仕事に携わり始めたばかりの方、産業廃棄物がどのように処理されるのか中間処理の役割を知りたい排出事業者の方は、ぜひ参考にしてください。

 

産業廃棄物の中間処理とは

 

まずは、産業廃棄物の中間処理の作業目的や手続きについて解説します。

 

中間処理を行う理由

 

産業廃棄物の分類は、燃え殻や紙くず、汚泥、廃プラスチック類などの20種類が定められています。
これらのゴミを全て埋め立てた場合、埋立地はすぐにいっぱいになってしまい地球上がゴミだらけになってしまいます。

そこで、中間処理によって再生利用可能な廃棄物を選んだり、適切な方法により廃棄物の容量を減らしたりすることで、最終的に埋め立てるゴミの量を減らせるのです。

 

中間処理と最終処分の違い

 

産業廃棄物を処理する工程では、中間処理と最終処分という言葉を耳にします。
最終処分とは、再び利用が可能な形となり廃棄物でなくなるような処分の工程や、最終的に残った廃棄物を埋め立てる作業を指します。

これに対して中間処理は、廃棄物を安全化・安定化・減量化することによって、最終処分しやすい状態へと変える作業です。

 

許可や届出の有無

 

産業廃棄物の処理責任は、ゴミを出した事業者にあります。

産業廃棄物の処理を排出事業者自ら行う場合もありますが、法令で定められた産業廃棄物処理施設を設置する際には、都道府県や政令市による許可が必要です。
また、産業廃棄物の処理をなりわいとして行う場合にも、営業区域を管轄する都道府県などの許可が欠かせません。

 

排出事業者が産業廃棄物の処理を委託する際は、営業許可を得た業者と法的な書面による契約を交わし、マニフェストを交付する必要があります。

 

【関連記事】【産業廃棄物収集運搬業】許可の有無や申請方法・業務上の義務

 

中間処理の方法

 

ここでは、中間処理の具体的な方法を見ていきましょう。

 

方法①焼却

 

廃棄物を燃やして燃え殻にすることによって、容量を減らす作業です。
焼却施設の焼却炉は、有害物質対策や環境汚染対策のための厳しい基準が設けられています。
焼却後の灰の一部は、セメント原料などに再利用されることがあります。

 

方法②破砕

 

廃棄物を砕いて細かくしたり、潰したりすることによって圧縮する作業です。
最終処分場への運搬効率を上げたり、必要なリサイクル資源を取り出したりできます。

 

方法③溶解

 

廃棄物を1400度以上の高温で溶かす作業です。
焼却により出た灰を溶かした後に冷却して固体化することで、路盤材などの建築や土木資材として再利用できます。

 

方法④脱水

 

廃棄物に含まれる水分を取り除く作業です。
遠心脱水機や真空脱水機・加圧脱水機などを使い、汚泥から水分を抜くことで本来の重量に戻します。

 

方法⑤選別

 

産業廃棄物はさまざまな物質により構成されています。
リサイクルできる廃棄物を選び、最終処分の対象となるゴミの量を減らすことで、廃棄物処理を効率化します。

 

産業廃棄物の中間処理の流れ

 

最後に、産業廃棄物の中間処理のフローを見ていきましょう。

 

フロー①計量

 

処理場に搬入された廃棄物は、トラックの車両1台ごとに重さを測ります。
廃棄物の重量に応じて、処理にかかる料金を計算します。
重量の測定にはトラックスケールを利用し、連動させた計量システムで処理費を算出することが多いです。

 

フロー②受入検査

 

計量が終わった廃棄物は、マニフェストに記載されている項目と照らし合わせながら、性状や危険物の混入を検査します。

この際にマニフェストの内容と受け入れた廃棄物に違いがあると確認作業が煩雑になってしまいます。
委託契約の通りに受け入れて適切な処理が行われたかを確認するため、排出事業者はできるだけ正確にマニフェストに必要情報を記入して交付するようにしましょう。

 

フロー③粗選別

 

大きさや重さ・種類などにより、廃棄物を大まかに分別します。
この粗選別によって、後の細かい選別が楽になります。

 

フロー④手選別

 

大まかに分けられた廃棄物は、人の目や手でさらに細かく分別されます。
選別工程によって再生利用可能物と、それ以外の可燃物・不燃物に分けられます。
搬入される産業廃棄物の多くは、様々な物質が混ざった混合廃棄物であり、細かく丁寧な選別が欠かせません。

 

フロー⑥焼却・圧縮

 

選別後の可燃物や医療系廃棄物などを焼却したり、廃プラスチック類や紙くずをプレス機によって圧縮したりします。
その他にも破砕や溶解・有害物の除去などの処理が行われ、最終処分されるゴミの量を減らします。

 

フロー⑦最終処分

 

中間処理工程を終えると、廃棄物は最終処分されます。
最終処分の方法は、再生か最終処分場への埋め立てです。

 

産業廃棄物処理の流れ

 

事業活動に伴い生じた産業廃棄物の処理には、家庭ゴミなどの一般的な廃棄物とは違った工程やルールが設けられています。
産業廃棄物の処理工程には複数のアクターが携わっており、法令違反とならないよう、それぞれの作業工程を理解しておくことが重要です。

 

こちらの記事では、産業廃棄物の排出から処分終了までの流れや工程ごとの作業内容、期間などについて解説します。
産業廃棄物の処理の全体的な流れを改めておさらいしたい方や、マニフェスト業務を担当している方は、ぜひ参考にしてください。

【おすすめ記事】産業廃棄物処理の流れ

 

中間処理で最終的に埋め立てる廃棄物の量を減らす

 

いかがでしたでしょうか。
今回は中間処理の役割や手続き、作業内容や流れなどを解説しました。

中間処理は地球上に埋められる廃棄物の量を減らすために行われます。
環境への配慮に、中間処理が担う役割は非常に大きいといえます。
排出事業者は、適切な処分を行っている業者を選ぶだけでなく、自分たちが排出するゴミの量を減らすことが重要です。

 

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