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2021.12.08

コラム

産業廃棄物処理の流れ

事業活動に伴い生じた産業廃棄物の処理には、家庭ゴミなどの一般的な廃棄物とは違った工程やルールが設けられています。
産業廃棄物の処理工程には複数のアクターが携わっており、法令違反とならないよう、それぞれの作業工程を理解しておくことが重要です。

 

そこで本記事では、産業廃棄物の排出から処分終了までの流れや工程ごとの作業内容、期間などについて解説します。
産業廃棄物の処理の全体的な流れを改めておさらいしたい方や、マニフェスト業務を担当している方は、ぜひ参考にしてください。

 

産業廃棄物処理の流れについて

 

産業廃棄物がどのように処理されるのか、フローごとに解説します。

 

フロー①排出・分別・保管

 

産業廃棄物を最後まで処理する責任は、廃棄物を出した事業者にあります。
廃棄物の収集運搬・処分を廃棄物処理業者に委託するだけでなく、引き渡す前にも慎重な作業が欠かせません。

 

まず、排出事業者は生じた産業廃棄物を正しく分別し、保管します。
産業廃棄物の分類は、燃え殻や廃油、ゴムくず、繊維くずなどの20種類です。
ただし、産業廃棄物の中には複数の分類に該当するものがあります。
例えば自動車は、金属くずや廃プラスチック類、ガラス陶磁器くずなど複数に当てはまります。
このように分別が難しい場合は、混合廃棄物として扱う必要があります。

 

収集運搬されるまでの間、産業廃棄物を法令で規定された場所に保管しなくてはいけません。
保管場所には、囲いや看板の設置などが義務付けられています。

 

フロー②収集・運搬

 

次に、産業廃棄物を保管場所から回収し、収集運搬業者が処分場へと運びます。
排出事業者が自ら担当するケース(自社運搬)もあれば、収集運搬業者に委託するケースもあります。

 

産業廃棄物を収集運搬するためには都道府県による許認可が不可欠です。
荷積みと荷卸しを行う都道府県全ての認可が必須になります。

 

また、回収した産業廃棄物を、一時的に保管して一定量にまとめるケース(積替保管)があります。
一般的に、積替保管作業は運搬効率を上げるために行われますが、都道府県による積替保管の認可が不可欠です。
積替保管施設の設置においては、施設基準やマニフェストに関する規定に従わなければいけません。

 

【関連記事】【産業廃棄物収集運搬業】許可の有無や申請方法・業務上の義務

 

フロー③中間処理・再生・最終処分

 

産業廃棄物の約80%は中間処理場に運ばれ、最終処分や再生利用しやすい状態へと変えられます。
具体的には、廃棄物を計量・検査・選別した後、焼却や破砕といった処分や、有害物質の除去などを行います。

 

中間処理後、再生利用が可能な廃棄物は、原材料や燃料としてリユースされます。
再生利用が難しい廃棄物は、最終処分の対象です。

廃棄物を埋め立てる最終処分場は、内陸と海面の2種類があります。
周辺環境や設置面積の限度を考慮すると、中間処理や再生利用によって埋め立てる廃棄物の量を削減したり、そもそものゴミの総量を抑えたりすることが肝心です。

 

【関連記事】廃棄物処理施設技術管理者とは

 

中間処理と最終処分の違い

 

最終処分とは、再び利用が可能な形となり廃棄物でなくなるような処分の工程であったり、最終的に残った廃棄物を内陸に埋め立てたり海面投入したりする工程を指します。
これに対して中間処理は、廃棄物を安全化・安定化・減量化することによって、最終処分しやすい状態へと変える作業です。

 

【関連記事】産業廃棄物の中間処理とは

 

マニフェストの流れについて

 

産業廃棄物の処理を収集運搬・処分業者に委託する際、排出事業者は「マニフェスト(産業廃棄物管理票)」を作成しなくてはいけません。
マニフェストとは、産業廃棄物が最後まで適切に処理されたかどうかをチェックするための伝票です。

 

紙マニフェストは複写式の7枚綴りの用紙で、廃棄物の引き渡し時に排出事業者から収集運搬業者、そして処分業者の元へとわたり、それぞれの工程で必要な情報を記入します。
一部の伝票は収集運搬・処分業者の手元に残し、残りの伝票は作業終了後に排出事業者へと返却します。
紙マニフェストは事業者・業者がそれぞれ5年間保存しなくてはいけません。
さらに、排出事業者は毎年1年分のマニフェストの交付状況を、都道府県知事などに知らせる義務があります。

 

近年では、JWセンターを介してマニフェストの運用工程を電子化した「電子マニフェスト」の普及が拡大しています。
排出事業者や委託を受けた収集運搬・処分業者がJWNETにデータを登録するのみで、マニフェストの作成から報告までの全ての工程が完了します。

 

マニフェスト情報はJWセンターが管理・保存するため、不正や間違いの心配がなく、運用の安全性や透明性が高いです。
また、紙マニフェストのように原本の保存義務がなく、業務の効率化や物理的スペースの確保に貢献します。
排出事業者に課されるマニフェスト交付等状況の報告義務もありません。

 

【関連記事】

マニフェストの保管期間と保管方法

電子マニフェストとは?メリットデメリット

 

終了報告・返却の期限について

 

収集運搬・処分業者は作業終了後、10日以内に紙マニフェストを排出事業者に返却しなくてはいけません。
一方で、排出事業者の紙マニフェストの確認期限は、収集運搬業者と中間処分業者から90日以内、また最終処分業者から180日以内です。
期限を過ぎてもマニフェストが返されない場合、排出事業者はそれぞれの業者に事情を確かめ、適切な措置を講じて、都道府県に「措置内容報告書」を提出する義務があります。

 

産業廃棄物は正しい工程を経て適切な処理を

 

いかがでしたでしょうか。
今回は産業廃棄物の処理の流れや作業内容、マニフェストの運用などについて解説しました。
一般廃棄物と異なり産業廃棄物の処理は複雑で、慎重な判断・行動が求められます。
ルールをしっかり理解した上で、産業廃棄物を正しく片付けましょう。

 

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