産業廃棄物と一般廃棄物の違いとは?それぞれの概要・具体例を確認
トピックス TOPICS
産業廃棄物基礎
法律・制度
現場オペレーション
産業廃棄物収集運搬業許可の完全ガイド:申請方法・費用・講習・更新まで解説
「産業廃棄物収集運搬業許可は必要ですか?」
「産業廃棄物収集運搬許可申請自分でできますか?」
「産業廃棄物収集運搬許可費用はどのくらいかかりますか?」
産廃業務に携わる方から、こうした疑問が多く寄せられます。
本記事では、産業廃棄物収集運搬業の許可が必要なケース・不要なケース、産業廃棄物収集運搬資格の取得方法、産業廃棄物収集運搬講習の概要、産業廃棄物収集運搬更新講習日程の確認方法、産業廃棄物収集運搬許可番号検索の方法、東京都産業廃棄物収集運搬業許可をはじめとした都道府県ごとの申請手続き、さらに東京都産業廃棄物収集運搬業者一覧の確認方法まで、実務担当者が知っておくべき情報を体系的に解説します。
< 目次 >
産業廃棄物の収集運搬とは
燃え殻・金属くず・廃プラスチック類・がれき類など、法令により定められた20種類の不要物は産業廃棄物に該当します。
産業廃棄物は焼却・圧縮・溶解・脱水などの中間処分を経て、リサイクルされるか最終処分場に埋め立てられます。
この中間処分場・最終処分場へ廃棄物を搬出する工程が収集運搬です。
廃棄物を保管場所から回収し処分場へ運ぶのが基本的な業務内容ですが、途中で一時保管や積み替えを行うケースもあります。
積み替えを行う際は、囲いが設置された場所での実施や、周辺への飛散・流出を防ぐ対策が基準として定められています。
収集運搬にはトラックなどの車両が多く用いられますが、船舶や鉄道を利用することもあります。
産業廃棄物の性質に合わせた適切な運搬方法を選ぶことが求められます。
※参照元
産業廃棄物収集運搬業許可は必要?
産業廃棄物収集運搬業許可は必要ですか?という問いに対する答えは、「業として収集運搬を行う場合は原則として必要」です。
都道府県知事(政令市は市長)からの許可を取得しなければ、産業廃棄物の収集運搬事業を行うことはできません。
許可を得るためには、施設に関する基準と申請者本人の能力に関わる基準を満たすことが求められます。
許可に含まれない産業廃棄物を収集運搬した場合は「事業範囲の無許可変更」となり、5年以下の懲役または1,000万円以下の罰金(またはその両方)が科される可能性があります。
産業廃棄物収集運搬業を始める際は、関連法令の確認と遵守が求められます。
|
条件項目 |
内容 |
|
知識・技術 |
公益財団法人日本産業廃棄物処理振興センターの収集運搬課程の講習を修了していること |
|
経理的基礎 |
事業を継続して行えるだけの財務基盤を有していること |
|
欠格条項非該当 |
暴力団員・破産者など欠格条項に該当しないこと |
|
施設の基準 |
車両・容器・駐車施設など、廃棄物の飛散・流出・悪臭・騒音の恐れがない施設を備えていること |
※参照元
産業廃棄物収集運搬資格取得方法と講習
産業廃棄物収集運搬資格取得方法の概要
産業廃棄物収集運搬資格取得方法として、まず公益財団法人日本産業廃棄物処理振興センター(JWセンター)が実施する収集運搬課程の講習を受講・修了することが求められます。
この修了証が許可申請の際に必要となります。
産業廃棄物収集運搬講習の内容
産業廃棄物収集運搬講習は、JWセンターが主催する「産業廃棄物又は特別管理産業廃棄物の収集・運搬課程」です。
講習は法令・廃棄物処理の知識を学ぶ講義と、修了試験で構成されています。
|
項目 |
内容 |
|
実施機関 |
公益財団法人日本産業廃棄物処理振興センター(JWセンター) |
|
講習の種類 |
新規講習(初めて許可を取得する方)・更新講習(許可を更新する方) |
|
受講形式 |
会場受講またはオンライン(eラーニング)受講 |
|
講習時間 |
新規:約2日間 更新:約1日 |
|
修了試験 |
筆記試験あり(合格で修了証が交付される) |
産業廃棄物収集運搬資格合格率
産業廃棄物収集運搬資格合格率については、JWセンターから公式な数値は公開されていませんが、講習内容をしっかり理解していれば合格できる内容とされています。
テキストを事前に確認したうえで受講に臨むことをお勧めします。
産業廃棄物収集運搬更新講習日程
産業廃棄物収集運搬更新講習日程は、JWセンターの公式サイトで都道府県・月別に確認できます。
許可の有効期間は5年間のため、期間満了日の2〜3カ月前までに更新手続きを完了するよう、早めに産業廃棄物収集運搬更新講習日程を確認しておくことをお勧めします。
※参照元
・公益財団法人 日本産業廃棄物処理振興センター(JWセンター)公式サイト
許可申請は自分でできますか?
産業廃棄物収集運搬の許可申請は自分でできますか?という疑問をお持ちの方も多いですが、許可申請は個人・法人いずれも自ら都道府県知事(政令市は市長)へ申請することができます。
行政書士等の専門家に依頼するケースもありますが、産業廃棄物収集運搬許可申請自分でも手続きは可能です。
申請の流れ
許可申請の基本的な流れは以下のとおりです。
なお、申請の具体的な方法は各都道府県によって異なるため、管轄の窓口へ事前に確認されることをお勧めします。
・JWセンターの収集運搬課程講習を受講・修了し、修了証を取得する
・申請する都道府県のホームページ等で必要書類・様式を確認する
・許可申請書・事業計画書など必要書類を準備する
・窓口(予約制の場合あり)に申請書類を提出する
・審査(3カ月程度)の後、許可が下りれば許可証が交付される
産業廃棄物収集運搬許可費用
産業廃棄物収集運搬許可費用として、新規許可申請には81,000円の手数料がかかります(更新申請は73,000円)。
複数の都道府県にまたがって収集運搬を行う場合は、積込地・積降地それぞれの都道府県への申請が求められるため、許可費用もその分増えることになります。
行政書士等に申請代行を依頼する場合は、別途報酬が発生します。
産業廃棄物収集運搬許可申請自分でとりくむ場合は、書類の準備に時間がかかることも踏まえて早めの準備をお勧めします。
|
申請種別 |
手数料 |
|
新規許可申請 |
81,000円 |
|
更新許可申請 |
73,000円 |
|
特別管理産業廃棄物(新規) |
81,000円 |
|
特別管理産業廃棄物(更新) |
73,000円 |
※参照元
東京都産業廃棄物収集運搬業許可の手続き
東京都産業廃棄物収集運搬業許可の申請は、東京都環境局が窓口となっています。
東京都では電子申請にも対応しており、東京都産業廃棄物収集運搬業許可の取得を検討している事業者は、東京都環境局のホームページで最新の申請様式・手順を確認されることをお勧めします。
なお、東京都内で積み込みを行い都外の処分場へ運搬する場合は東京都の許可が、都外から東京都内の処分場へ運搬する場合は積込地の都道府県の許可も必要となります。
東京都産業廃棄物収集運搬業者一覧の確認方法
東京都産業廃棄物収集運搬業者一覧は、東京都環境局が提供する許可業者の公開情報から確認できます。
また、産業廃棄物収集運搬許可番号検索については、各都道府県の行政ポータルやJWセンターの「さんぱいくん」(全国産業廃棄物情報サービス)から検索できます。
委託業者の産業廃棄物収集運搬許可番号検索を行うことで、許可の有効期限や取り扱い品目を確認でき、法令遵守の観点からも有用です。
※参照元
・全国産業廃棄物情報サービス「さんぱいくん」(JWセンター)
許可が不要なケース
排出事業者が自社運搬する場合
自社から排出した産業廃棄物を、排出事業者自らが処分場へ運搬する場合は許可が不要です。
ただし、政令で定める処理基準(飛散・流出・悪臭・騒音の防止など)への遵守が求められる点は、収集運搬業者と同様です。
なお、建設工事現場で生じた廃棄物の排出事業者は原則「元請事業者」となります。
下請けとして入った工事現場で生じた廃棄物を許可なく運搬した場合は、自社以外の廃棄物を運搬したことになり法令違反となる可能性があります。
慎重に判断されることをお勧めします。
専ら物を運ぶ場合
古紙・くず鉄(古銅など含む)・あきびん類・古繊維の4種類は「専ら物」と呼ばれ、収集運搬に許可が不要です。
ただし、状態が悪化した専ら物は通常の廃棄物として扱われる場合があるため、両者の区別を明確にしておくことをお勧めします。
有価物を運ぶ場合
他人に有償で買い取ってもらえる有価物の収集運搬には許可が不要です。
ただし、廃棄物か有価物かの判断は以下の5基準の総合判断によるものとされており、恣意的に有価物として扱うことは法令違反となる可能性があります。
・物の性状
(十分な品質管理・生活環境の保全に支障なし)
・排出の状況
(適切な保管・計画的な排出)
・通常の取扱い形態
(製品としての市場を形成)
・取引価格の有無
(取引の経済的合理性・実績)
・占有者の意思
(適切利用・有償譲渡の意思)
※参照元
産業廃棄物収集運搬車の義務
車両表示
産業廃棄物を収集運搬する車両は、両側面に産業廃棄物の収集運搬である旨を表示することが義務づけられています。
収集運搬業者の場合は業者名と許可番号下6桁、自社運搬の場合は排出事業者名を記載します。
識別しやすい色で鮮明に表示することが求められます。
書類携帯
自社運搬の場合は、以下の内容を記載した書類の常時携帯が求められます。
・氏名または名称
・住所・廃棄物の種類と数量
・積載日
・積載事業場と運搬先事業場それぞれの名称・所在地・連絡先
収集運搬事業者はマニフェストと許可証の写しの携帯が義務づけられています。
電子マニフェストを利用する場合は、スマートフォン等で必要情報を表示できれば許可証の写し以外の書類の携帯が免除されます。
車両表示・書類携帯を怠った際の罰則
上記の義務を遵守しなかった場合、廃棄物処理法違反とみなされ行政命令(改善命令・営業停止処分)の対象となります。
行政命令に従わなかった場合はさらに刑事罰が科される可能性があります。
各地で定期的な路上検問も実施されているため、漏れのない対応をお勧めします。
※参照元
・収集運搬業車必見!産業廃棄物収集運搬業務の効率を高める方法(J-EMS)
よくある質問(FAQ)
産業廃棄物収集運搬業許可は必要ですか?
業として収集運搬を行う場合は原則として許可が必要です。
排出事業者が自社運搬する場合・専ら物・有価物のケースでは許可が不要なこともあります(詳細は第6章参照)。
産業廃棄物収集運搬許可番号検索はどこでできますか?
JWセンターが運営する「さんぱいくん」(全国産業廃棄物情報サービス)のほか、各都道府県の行政ポータルから産業廃棄物収集運搬許可番号検索が可能です。
委託業者の許可証有効期限や取扱品目の確認にご活用ください。
東京都産業廃棄物収集運搬業者一覧はどこで確認できますか?
東京都環境局のホームページから、東京都産業廃棄物収集運搬業者一覧に相当する許可業者情報を確認できます。
東京都産業廃棄物収集運搬業許可を取得した業者が掲載されています。
産業廃棄物収集運搬資格合格率は公表されていますか?
産業廃棄物収集運搬資格合格率の公式データはJWセンターから公表されていません。
講習内容の理解が合否に直結するため、受講前にテキストを確認しておくことをお勧めします。
産業廃棄物収集運搬更新講習日程はどこで確認しますか?
産業廃棄物収集運搬更新講習日程は、JWセンターの公式サイトから都道府県・月別に確認できます。
許可の有効期限(5年)の2〜3カ月前には手続きを開始されることをお勧めします。
まとめ
本記事では、産業廃棄物収集運搬業許可は必要ですか?という基本的な疑問から、産業廃棄物収集運搬資格取得方法・産業廃棄物収集運搬講習の内容・産業廃棄物収集運搬資格合格率・産業廃棄物収集運搬更新講習日程・産業廃棄物収集運搬許可申請自分での手続き・産業廃棄物収集運搬許可費用・産業廃棄物収集運搬許可番号検索・東京都産業廃棄物収集運搬業許可・東京都産業廃棄物収集運搬業者一覧まで解説しました。
産業廃棄物の処理は法令によって厳しく規定されており、煩雑な手続きも多いです。
許可の要件や義務を正しく理解し、思わぬ法令違反を防ぐことをお勧めします。
株式会社JEMSでは、廃棄物処理・リサイクル業者向けの基幹システム「将軍シリーズ」を中心に、マニフェスト管理・収集運搬業務の効率化を支援しています。
産廃ソフト(産業廃棄物の業務管理システム)をお探しの方はお気軽にお問い合わせください。
※参照元



