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マニフェストの保存期間は?保存方法から電子化まで分かりやすく解説

産業廃棄物マニフェストには、法律で定められた保存期間があります。

 

紙で管理する場合は、収集運搬業者・処分業者・排出事業者によって保存すべき票が異なり、保存期間の起算日にも注意が必要です。

一方、電子マニフェストでは、紙とは保存や終了報告の方法が異なります。

 

本記事では、マニフェストの保存期間や保存方法から、電子マニフェストとの違い、日々の管理を効率化する方法まで解説します。

 

※法令・制度に関する記載は2026年9月時点の情報です。

 

 

紙マニフェストの保存期間・保存方法は?

 

紙マニフェストの保存期間

 

紙マニフェストは、法律に基づき5年間保存する必要があります。

 

ただし、保存するマニフェスト票は、排出事業者、収集運搬業者、処分業者によって異なります。

 

事業者

保存する票

保存期間

排出事業者

A票・B2票・D票・E票

5年間

収集運搬業者

B1票・C2票

5年間

処分業者

C1票

5年間

 

排出事業者は、交付したA票と、収集運搬業者・処分業者から送付されたB2票・D票・E票を保存します。

 

収集運搬業者は、運搬終了後、必要事項を記載したB2票を排出事業者へ送付し、B1票を保存します。

また、処分業者から送付されたC2票も保存します。

 

処分業者はC1票を保存します。

処分終了後は、必要事項を記載したC2票を収集運搬業者へ、D票・E票を排出事業者へ送付します。

 

 

※参考

公益社団法人全国産業資源環連合会「マニフェストの流れ」

 

保存期間はいつから数える?

 

紙マニフェストは5年間保存する必要がありますが、保存する票によって保存期間の起算日は異なることにも注意が必要です。

 

排出事業者が保存するA票は交付した日から、B2票・D票・E票はそれぞれ送付を受けた日から5年間保存します。

 

収集運搬業者が保存するB1票は、B2票を排出事業者へ送付した日から、C2票は処分業者から送付を受けた日から5年間保存します。

 

処分業者が保存するC1票は、写しを送付した日から5年間保存します。

 

年度ごとにファイルを分けている場合も、保存期間はそれぞれの票の起算日を基準に管理する必要があります。

そのため、ファイルを作成した年度だけで保存期限を判断しないよう注意しましょう。

 

紙マニフェストはどう保存する?

 

紙マニフェストを5年間適切に保存するためには、必要なときに確認できるよう整理しておくことも大切です。

 

ファイルの種類や分類方法まで具体的に決められているわけではないため、年度や取引先、事業所ごとにファイルを分けるなど、自社で管理しやすい方法を検討するとよいでしょう。

 

さらに、返送待ちのマニフェストと確認済みのマニフェストを分けておくと、処理状況も把握しやすくなります。

 

 

電子マニフェストにすると保存・確認はどう変わる?

 

紙マニフェストと電子マニフェストでは、保存方法だけでなく、運搬終了や処分終了の報告方法も異なります。

 

電子マニフェストでは、マニフェスト情報をJWセンター(公益財団法人日本産業廃棄物処理振興センター)が保存するため、利用者が自社でマニフェスト情報を保存する必要はありません。

 

収集運搬業者は運搬終了日から3日以内、処分業者は処分終了日から3日以内に、必要な情報を入力して終了報告を行います。

 

紙マニフェストでは写しを送付していた部分が、電子マニフェストではシステム上での報告に変わります。

 

主な違いは次のとおりです。

 

比較項目

紙マニフェスト

電子マニフェスト

保存

対象となる票を5年間保存

自社での保存は不要

運搬終了報告

B2票を送付

システム上で報告

処分終了報告

C2票・D票・E票

システム上で報告

過去情報の確認

保存した書類から確認

JWNET上で確認

管理方法

ファイルなどで管理

データで管理

 

電子マニフェストに切り替えると、マニフェストをファイルに綴じたり、保管場所を確保したりする必要がなくなります。

過去のマニフェストも、保存した書類から探すのではなく、JWNET上で確認できます。

 

 

マニフェストの前後にも入力・確認する業務がある

 

電子マニフェストに切り替えると、紙の保管や返送にかかる作業を減らすことができます。

 

ただ、廃棄物処理・リサイクル業で扱う情報は、マニフェストだけではありません。

 

顧客や契約の管理、廃棄物の受入・搬入、計量、在庫、処理実績、売上・請求など、日々の業務ではさまざまな情報を扱います。

 

例えば、こんなことはないでしょうか。

 

・計量や処理実績などで扱った情報を、マニフェストや売上管理の際にあらためて入力している。

・顧客や契約の情報を複数のExcelで管理している。

・処理実績を集計するために、別の資料へ転記している。

 

一つひとつは日常的な作業でも、全体を見ると、同じ情報を何度も入力したり、別の場所へ転記したりしている場合があります。

 

マニフェストの管理を見直す際は、マニフェストそのものに係る業務だけでなく、その前後の業務にも目を向けてみましょう。

 

「同じ情報を別のところにも入力していないか」

「集計のためにExcelへ転記していないか」

「確認のたびに複数のシステムを開いていないか」

 

このように業務の流れを確認すると、入力や転記が重複している箇所を見つけやすくなります。

 

マニフェストの情報をほかの業務にもつなげる

 

同じ情報を何度も入力しているのであれば、一度入力した情報をほかの業務でも使えるようにする方法があります。

 

たとえば、

・登録した顧客・契約情報をマニフェスト管理に使う

・計量した数量を処理実績や売上に反映する

・登録した実績をJWNETへの報告にも活用する

といった方法です。

 

一度入力した情報をほかの業務でも使えれば、同じ内容を入力し直す作業を減らすことができます。

 

また、情報が紙、Excel、複数のシステムに分かれていると、担当者によって確認する場所が異なる場合もあります。

 

入力や転記だけでなく、必要な情報を探したり、複数の資料を照らし合わせたりする作業も見直しの対象になります。

 

マニフェストを電子化する際は、普段使っている紙やExcel、ほかのシステムも含めて、情報がどのように流れているかを確認しておくとよいでしょう。

 

基幹システムを活用してまとめて管理する

 

こうした業務のデジタル化やDXを進め、情報をまとめて管理する方法の一つとして、廃棄物処理・リサイクル業向けの基幹システムがあります。

 

JEMSが提供する『環境将軍R』では、マニフェスト管理のほか、顧客・契約、受付、計量、売上・請求など、日々の業務で扱う情報をまとめて管理できます。

 

マニフェストは紙と電子の両方に対応しており、JWNETとのデータ連携も可能です。

 

システムに登録した情報をマニフェストや売上・請求にも活用することで、業務ごとに同じ内容を入力し直す手間を減らすことができます。

 

マニフェストの電子化にあわせて、紙で管理している業務やExcelへの転記、システム間の二重入力なども見直すことで、日々の業務でどこに手間がかかっているのかが分かりやすくなります。

 

 

マニフェストの保存に関するよくある質問

 

Q.マニフェストの保存期間は法律で決められていますか?

 

紙の産業廃棄物マニフェストには、法令に基づく保存義務があり、原則として5年間保存する必要があります。

保存する票や期間の起算日は、排出事業者・収集運搬業者・処分業者によって異なります。

 

Q.収集運搬業者はどのマニフェストを保存しますか?

 

紙マニフェストでは、収集運搬業者はB1票とC2票を5年間保存します。

 

電子マニフェストでは、紙のように自社でマニフェストを保存する必要はありません。

 

Q.処分業者はどのマニフェストを保存しますか?

 

紙マニフェストでは、処分業者はC1票を5年間保存します。

 

処分終了後は、C2票を収集運搬業者へ、D票・E票を排出事業者へ送付します。

 

Q.電子マニフェストも自社で5年間保存する必要がありますか?

 

マニフェスト情報はJWセンターが保存するため、利用者自身で保存する必要はありません。

JWNETでは、運搬終了・処分終了・最終処分終了のすべてが終了した日から5年間、過去のマニフェスト情報を照会できます。

 

Q.電子マニフェストの運搬終了・処分終了報告はいつまでに行いますか?

 

収集運搬業者は運搬終了日から3日以内、処分業者は処分終了日から3日以内に終了報告を行います。

※この3日には、運搬・処分当日、土日・祝日・振替休日、12月29日から1月3日は含まれません。

 

Q.紙マニフェストを保存していない場合はどうなりますか?

 

紙マニフェストには、法律に基づく保存義務があります。

 

マニフェストの保存義務に違反した場合は、罰則等の対象となる可能性があるため、自社で保存する票と保存期間を確認しておく必要があります。

 

 

まとめ|マニフェストの保存から日々の管理を見直す

 

紙マニフェストから電子マニフェストへ切り替えると、紙の保存や整理にかかる手間を減らすことができます。

 

一方、マニフェストで扱う顧客情報や数量、処理実績などは、受付や計量、売上・請求といったほかの業務でも使われています。

 

そのため、マニフェストの管理を見直す際は、その前後で行っている入力や転記、確認作業にも目を向けてみるとよいでしょう。

 

紙で管理しているもの、Excelへ入力しているもの、別のシステムへ転記しているものを整理してみると、効率化できる業務が見つかるかもしれません。

 

マニフェストの電子化をきっかけに、日々の業務で扱う情報の管理方法もあわせて見直してみてはいかがでしょうか。

 

※法令・制度に関する情報は2026年9月時点のものです。最新の内容は、環境省やJWセンターなどの公表情報をご確認ください。

 

 

※出典

 

・JWセンター「紙マニフェストとの運用比較」

 

・JWセンター「電子マニフェストガイドブック(2025年版)」

 

・JWセンター「よくある質問:運搬終了報告・処分終了報告・最終処分終了報告の確認期限」

 

・環境省「感染性廃棄物の適正処理について」

 

・京都府「産業廃棄物管理票のポイント」

 

・宮城県「産業廃棄物管理票(マニフェスト)制度について」

 

 

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