廃棄証明書とは?マニフェストとの違いと必要な理由&発行形式
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【産廃の経理関連】産廃の勘定科目・単価・料金表
産業廃棄物の経費計上・単価相場・処分費積算のお役立ち実務ガイド
< 目次 >
業廃棄物処理費の勘定科目(個人事業主・法人)
産業廃棄物の処理委託費用は、税務上どの勘定科目に計上するかが実務の第一歩です。
法人・個人事業主ともに適用できる主要6科目を以下に整理します。
主要6勘定科目の概要
| 勘定科目 | 適用ケース | 典型例 |
|---|---|---|
| 外注費 (業務委託費) |
事業活動に付随する廃棄物処理を外部業者に委託した場合 | 製造工程の廃液処理、解体工事の廃材収集 |
| 売上原価 | 廃棄物処理が製品・サービスの原価に含まれる場合(建設業等) | 建設副産物の処分費(工事原価に算入) |
| 支払手数料 | 処理業者への手数料・マニフェスト交付手数料 | マニフェスト管理費、収集運搬手数料 |
| 清掃費 (衛生費) |
事業所・工場内の清掃・廃棄物収集に関する費用 | オフィスゴミ・産廃の定期回収費用 |
| 修繕費 | 設備・機器の廃棄に伴う解体・撤去費用 | 古い設備の解体費、廃棄費用 |
| 雑費 | 上記いずれにも当てはまらない少額・臨時の廃棄物処理費 | 臨時発生した少量廃棄物の処分費 |
個人事業主の特記事項
個人事業主の場合も法人と同じ科目を使用できます。
青色申告では「経費帳」に記載し、科目ごとに集計します。
少額(概ね1万円未満の臨時出費)は雑費で一括処理することも認められています。
✅事業用クレジットカード・口座から支払った場合は自動仕訳が可能
✅プライベートと事業が混在する場合は「事業按分」が必要
✅消費税課税事業者は仕入税額控除のためインボイス番号の記録が必須
|
📌建設業者が工事費に含める場合は「売上原価」、事業所維持費として計上する場合は「外注費」または「清掃費」が適切です。 迷った場合は顧問税理士に確認することを推奨します。 |
仕訳例
| ケース | 借方科目 | 金額(税込) | 貸方科目 | 摘要 |
|---|---|---|---|---|
| 工場廃液の定期回収 | 外注費 | 55,000円 | 現金/未払金 | 産廃処理委託費 |
| 建設現場の廃材処分 | 売上原価 | 110,000円 | 未払金 | 産業廃棄物処分費 |
| マニフェスト手数料 | 支払手数料 | 3,300円 | 現金 | 電子マニフェスト利用料 |
| 備品廃棄(少額) | 雑費 | 8,800円 | 現金 | 古机・イス処分 |
| 工場設備解体・廃棄 | 修繕費 | 220,000円 | 未払金 | 設備撤去・産廃搬出 |
備品廃棄費用の勘定科目と仕訳
事業で使用していた備品(机・椅子・パソコン・複合機など)を廃棄する際の費用処理は、備品の取得価額・残存簿価によって扱いが異なります。
備品廃棄費用の科目選択フロー
✅固定資産として計上している備品(取得価額10万円以上)
→ 固定資産除却損 + 廃棄処分費(雑費 or 支払手数料)
✅少額資産(取得価額10万円未満)または消耗品として費用処理済み
→ 雑費 または 支払手数料
✅解体・撤去を伴う設備(工場設備など)
→ 修繕費 または 固定資産除却損
|
📌固定資産の廃棄 残存簿価(帳簿価額)がある場合は「固定資産除却損」で損失計上し、廃棄に要した運搬・処理費用は別途「雑費」または「支払手数料」として計上します。 |
固定資産除却の仕訳例
| ケース | 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|---|
| パソコン廃棄(簿価3万円残) | 固定資産除却損 | 30,000円 | 備品 | 30,000円 |
| 廃棄業者への処分費 | 雑費 | 5,500円 | 現金 | 5,500円 |
| 複合機廃棄(簿価0円) | 雑費 | 11,000円 | 現金 | 11,000円 |
| 大型設備解体(簿価50万円) | 固定資産除却損 | 500,000円 | 機械装置 | 500,000円 |
| 〃 撤去費用 | 修繕費 | 330,000円 | 未払金 | 330,000円 |
消費税の取り扱い
産業廃棄物処理委託費用(収集運搬・中間処理・最終処分)は、原則として課税仕入れに該当します(国内取引)。
• インボイス制度(2023年10月~)
処理業者の登録番号をマニフェストや領収書で確認
• 不課税取引との混同注意
廃棄物処分に係る損失(除却損)は課税対象外
• 輸出廃棄物の処理
原則ゼロ税率適用(海外処分業者への委託時は別途確認)
産業廃棄物 単価表(kg・m³)
産業廃棄物の処理費用は、品目・地域・業者によって大きく異なります。
以下は2024〜2025年の産業廃棄物料金(kg単価・m³単価)の代表的な相場です。
kg単価による料金表(代表例)
| 品目 | 単価(円/kg) | 単価(税込) | 備考 |
|---|---|---|---|
| 混合廃棄物(可燃) | 80 | 88 | GATE社 料金表 |
| 廃プラスチック | 80〜110 | 88〜121 | 素材・純度による |
| 木くず(建設系) | 20 | 22 | GATE社 |
| 生木・剪定木 | 45 | 49.5 | GATE社 |
| 草・竹 | 55 | 60.5 | GATE社 |
| 断熱材 | 200 | 220 | GATE社(グラスウール等) |
| 石膏ボード | 120 | 132 | 丸木運輸 料金表 |
| 蛍光管 | 300 | 330 | 緑産業 料金表 |
| 廃油(一般) | 50〜80 | 55〜88 | 地域・種類による |
| PCB含有廃棄物 | 要見積 | — | 特別管理産廃・高額 |
m³単価による料金表(代表例)
| 品目 | 単価(円/m³) | 単価(税込) | 備考 |
|---|---|---|---|
| 混合廃棄物A(可燃混合) | 13,000〜16,000 | 14,300〜17,600 | 5383.co.jp / N-Recycle |
| 混合廃棄物B(不燃混合) | 23,000 | 25,300 | GATE社 |
| コンクリートガラ | 8,000 | 8,800 | GATE社 |
| 瓦 | 18,000 | 19,800 | GATE社 |
| ガラス類 | 22,000 | 24,200 | GATE社 |
| 木くず(チップ) | 6,500 | 7,150 | N-Recycle 2025 |
| 紙類(段ボール等) | 3,000 | 3,300 | N-Recycle 2025 |
| 土砂・建設発生土 | 1,700〜3,400 | 1,870〜3,740 | 大東建設 市場価格 |
| 汚泥(一般) | 13,000〜24,000/t | 14,300〜26,400/t | 大東建設(トン換算) |
|
📌上記は2024〜2025年時点の参考単価です。 実際の費用は廃棄物の性状・含水率・排出量・地域・処理業者・処理方法により異なります。 必ず処理業者への見積もり取得を推奨します。 |
品目別 市場単価一覧(18品目・最高〜最低〜平均)
大東建設が公開する全国の産業廃棄物(円/t)相場データ(2024年版)に基づく18品目の市場単価を示します。
| 品目(廃棄物種類) | 最低(円/t) | 平均(円/t) | 最高(円/t) | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| 木くず | 6,000 | 12,000〜14,000 | 42,000 | 含水率・種類による |
| 金属くず | 600 | 2,900〜3,500 | 8,000 | 鉄・非鉄で差大 |
| 廃プラスチック | 6,000 | 50,000〜56,000 | 110,000 | 素材・純度で大幅変動 |
| ガラス・陶磁器 | 3,000 | 12,000 | 30,000 | 種類・純度による |
| 汚泥 | 13,000 | 13,000〜24,000 | — | 含水率・種類による |
| 廃油 | 10,000 | 25,000 | 80,000 | 品質・用途 |
| 廃酸 | 20,000 | 40,000 | 150,000 | 濃度・毒性 |
| 廃アルカリ | 20,000 | 35,000 | 100,000 | 同上 |
| 廃紙 | 3,000 | 8,000 | 20,000 | 種類による |
| 繊維くず | 5,000 | 15,000 | 50,000 | |
| ゴムくず | 5,000 | 20,000 | 60,000 | |
| 皮革くず | 5,000 | 20,000 | 60,000 | |
| コンクリートくず | 1,700 | 3,400 | 8,000 | |
| アスファルトくず | 2,000 | 5,000 | 15,000 | |
| がれき類(混合) | 3,000 | 8,000 | 20,000 | |
| 鉱さい | 2,000 | 8,000 | 30,000 | |
| 燃え殻 | 5,000 | 15,000 | 50,000 | 含有有害物質による |
| ばいじん(煤塵) | 10,000 | 30,000 | 100,000 | 有害物含有で高額 |
|
📌出典は大東建設 産業廃棄物 市場価格より。 データは2024年時点のもので、地域・季節・市況により変動します。 |
産廃処分費の積算方法
建設現場や工場での産業廃棄物の処分費積算は、廃棄物の種類・重量(体積)・処理方法の組み合わせによって算出します。
積算の基本フロー
①排出量の把握
廃棄物の種類ごとにkg・m³・本数を計測・推計する
②品目分類
廃棄物処理法の20種類分類に基づき品目を特定する
③処理ルートの選定中間処理(焼却・破砕・選別)
→ 最終処分(埋立・再資源化)のルートを確定
④業者見積の取得
収集運搬業者・処分業者それぞれから単価・最低運賃を確認
⑤費用試算
「単価(円/kg or m³ or t)× 排出量 + 収集運搬費 + 付帯費用」
⑥合計・精算
マニフェスト費用・容器代・割増料金(危険物・重量超過)を加算
積算式(建設廃棄物)
【処分費合計(円)】
= Σ〔廃棄物種類ごとの(処分単価×排出量)〕
+ 収集運搬費 + 容器・養生費 + マニフェスト費用
例
・木くず 2t × 14,000円/t = 28,000円
・廃プラスチック 0.5t × 50,000円/t = 25,000円
・混合廃棄物 3m³ × 15,000円/m³ = 45,000円
・収集運搬費(一式) = 15,000円
──────────────────────
合計 = 113,000円(税別) となります。
建設工事における標準的な単価目安
• 収集運搬費(2tトラック1台・近距離)
15,000〜30,000円/回
• 処分費(混合廃棄物)
13,000〜25,000円/m³
• 処分費(産廃一般品目平均)
10,000〜50,000円/t
• 特別管理産業廃棄物(感染性・廃石綿等)
数十万円/t以上
• 最低受付量
多くの業者が0.1〜0.5m³または最低料金5,000〜10,000円を設定
|
📌建設廃棄物の積算に関する詳細は「建設系廃棄物の処理費用に関するガイドライン(日本建設連合会)」および「令和5年度建設廃棄物調査報告書」(jwnet)を参照してください。 |
料金表の見方と契約・請求書の確認
産業廃棄物料金表を受け取った際の確認ポイントと、委託契約書・請求書との整合性確認方法を解説します。
料金表の主要確認項目
【適用日・有効期限】
料金改定時期を把握。年度切り替え(4月)に注意
【品目名と廃棄物コード】
廃棄物処理法上の品目分類と一致しているか確認
【単位】
円/kg・円/m³・円/t・円/台など単位の混在に注意
【消費税の表示】
税抜・税込の明示、10%か8%(軽減税率対象外)
【最低料金・最低受付量】
少量廃棄物でも最低料金が発生するケースが多い
【割増料金】
危険物・重量超過・夜間・祝日対応の割増率
【収集運搬費の別途計上】
処分費と運搬費が分離されているか確認(別契約が必要)
【有価物の扱い】
金属くず等の有価物は「逆有償(処理費無料または買取)」の場合あり
請求書の必須記載事項
• 排出事業者名・住所(委託者情報)
• 廃棄物の種類・数量(マニフェストとの整合)
• 処理単価・処理費・収集運搬費の内訳
• 消費税額(インボイス番号を含む)
• マニフェスト番号(紐付け確認用)
印紙税の適用
産業廃棄物処理委託契約書は、請負契約(第2号文書)として印紙税が発生します。
金額に応じた印紙額は以下のとおりです。
| 契約金額 | 印紙税額 |
|---|---|
| 1万円以上〜10万円以下 | 200円 |
| 10万円超〜50万円以下 | 400円 |
| 50万円超〜100万円以下 | 1,000円 |
| 100万円超〜500万円以下 | 2,000円 |
| 500万円超〜1,000万円以下 | 10,000円 |
| 1,000万円超〜5,000万円以下 | 20,000円 |
FAQ(よくある質問)
Q1. 個人事業主が産業廃棄物の処理費を支払った場合、どの勘定科目が最適ですか?
A. 事業の継続的な廃棄物処理には「外注費」、事業所清掃関連には「清掃費」、少額の臨時廃棄費用には「雑費」を使います。青色申告の場合は科目の一貫性を維持することが重要です。
Q2. 産業廃棄物の単価(料金)はどこで調べられますか?
A. 処理業者のWebサイト掲載の産業廃棄物料金表を参照するほか、大東建設の市場価格ページや、GATEグループの料金ページが参考になります。
Q3. 廃棄物はkg単価とm³単価、どちらで計算するのが正確ですか?
A. 軽量で嵩張る廃棄物(木くず・プラスチック等)はm³単価、重量物(金属・コンクリート等)はkg・t単価の方が実態に近い費用算出となります。
料金表の単位を確認して計算しましょう。
Q4. 備品を廃棄した費用は、修繕費と雑費のどちらに計上しますか?
A. 固定資産として登録されている備品の廃棄費用は「固定資産除却損」+廃棄費用の「支払手数料 or 雑費」、消耗品として処理済みまたは少額のものは「雑費」で処理するのが一般的です。
Q5. 処分費の積算(見積もり)で見落としがちなコストは何ですか?
A. ①収集運搬費(処分費と別途発生)、②容器・養生シート費用、③最低料金、④マニフェスト交付費用、⑤割増料金(夜間・休日・重量超過)、⑥特別管理産廃の追加費用が見落とされがちです。
Q6. 産業廃棄物処理の委託契約書には印紙が必要ですか?
A. はい。1万円以上の請負契約は印紙税(第2号文書)が必要です。電子契約(クラウドサイン等)を利用すれば印紙税が不要となるため、コスト削減に有効です。
参照元一覧
・MoneyForward「産業廃棄物の処理費用の勘定科目とは?仕訳例を交えて解説」
・LIVISTA「産業廃棄物の勘定科目は?6種類の勘定科目と仕訳例まとめ」
・DX-E「産業廃棄物の勘定科目・仕訳方法まとめ(2024年版)」
・EcoBrain「産業廃棄物処理費用の勘定科目について」
・山本クリーンサービス「産業廃棄物の勘定科目5選まとめ」
・REVACS「産業廃棄物の収集運搬費・処分費の請求書記載事項」
・Keihi.com「固定資産の廃棄・除却の仕訳例」
・MoneyForward「廃棄損の勘定科目は何?仕訳例・消費税の扱いも解説」
・freee Q&A「廃棄費用の勘定科目について」
・弥生「備品の勘定科目と経費処理方法」
・Hupro「固定資産除却損とは」
・PBOKI「固定資産の除却の仕訳例」
・AIWAClean「廃棄物処分の適切な勘定科目」
・BACK-UP「設備廃棄費用の勘定科目(2025年)」
・GATEグループ 料金表(混合廃棄物・木くず・廃プラ 他)
・産廃るもい センター 料金表PDF(2024年4月版)
・産廃るもい センター 料金表PDF(2025年4月版)
・角山開発 料金表PDF(2024年)
・丸木運輸 料金表PDF(2024年9月版)
・N-Recycle 料金表PDF(2025年3月版)
・N-Recycle 料金表PDF(2025年6月版)
・IS産業 廃棄物単価表PDF
・ECO-GLINE 処理料金表(混合廃棄物 82.5円/kg 他)
・緑産業 廃棄物料金表(蛍光管300円/kg 他)
・5383.co.jp 産業廃棄物料金(混合廃棄物 13,000〜16,000円/m³)
・大阪産廃リサイクルセンター 料金ページ
・eco-eight「混合廃棄物の処分費の内訳と費用相場」
・産廃処分センター 処分・収集運搬料金(夜間・休日割増)
・NISEKO-TR 料金表PDF(2025年11月版)
・大東建設 産業廃棄物 市場価格一覧(18品目・全国)
・解体岡山「産業廃棄物の処理費用は?品目別の相場と算出方法」
・丸昇エコ「廃棄物処理の費用相場」
・reduction-t.com「産廃処分費の積算方法・計算式」
・環境省「廃棄物の処理に関する法令・ガイドライン」
・日本建設業連合会「建設廃棄物 処理費用ガイドライン PDF」
・JWNET「令和5年度 建設廃棄物調査報告書」
・国税庁「産廃処理委託契約の印紙税・課税文書の判断」
・あみたおしえて「産廃委託契約書の印紙税一覧」
・クラウドサイン「廃棄物処理法2025年改正と電子契約」
・産廃ネット「排出事業者向けパンフレット(インボイス対応)」
・METI「第一種指定化学物質 リスト PDF」
・eco-eight「産業廃棄物の収集運搬費とは:料金の内訳」
・環境価値「廃棄物法令の体系(法律・施行令・告示)」
・CINC Capital「産業廃棄物処理業 業界動向・M&A市場規模」
・MoneyForward「個人事業主の経費帳・科目一覧」
※本記事は情報提供を目的としており、税務・法務アドバイスを構成するものではありません。
具体的な税務処理は税理士等の専門家にご相談ください。



