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COLUMN

冬季オリンピックに与える地球温暖化の影響について

2022/02/14

2022/4/25

  • 脱炭素
  • 地球温暖化

はじめに

 気候変動の脅威に対応するため、パリ協定では気温上昇を2度未満に抑える(理想的には1.5度未満)という目標を掲げています。世界的に危機感の共有が進み、私たちの日常生活の中でも地球温暖化や脱炭素などの言葉が使われるようになってきました。

 そのような中で、カナダにあるウォータールー大学を中心とした国際研究チームが、1920年以降の気候データと将来の気候変動傾向予測を基に、過去の冬季オリンピック開催都市が再開催できるか調査したところ、温暖化ガスの排出を21世紀末までに大幅に削減できなければ、過去の冬季五輪開催都市のなかで再開催できるのは北海道のみになるだろう、という予測結果を発表しました。

地球温暖化によりほとんどの都市が再開催に適さなくなる

 カナダにあるウォータールー大学を中心とした国際研究チームは、開催都市の2月の日中の平均気温が一貫して上昇傾向にあり、1920年代から1950年代は平均0.4度だった気温が、1960年代から1990年代は3.1度に上昇し、21世紀末には6.3度にまで上昇する可能性があるとの調査結果を発表しました。

 また、ウォータールー大学のダニエル・スコット教授(地理学・環境管理)はロイターに「いまの温度上昇傾向が続けば、今世紀末に環境的に再開催可能な都市は札幌のみとなる」と述べたとのことで、かつて開催した21都市(今期大会を含む)が、ほとんどの都市で再開催が出来なくなる可能性があるようです。

 

〇過去開催された21都市(50音順)

・アルベールビル(フランス)

・インスブルック(オーストリア)

・オスロ(ノルウェー)

・カルガリー(カナダ)

・ガルミッシュパルテンキルヘン(ドイツ)
・グルノーブル(フランス)

・コルティナダンペッツォ(イタリア)

・札幌(日本)

・サラエボ(当時はユーゴスラビア)
・サンモリッツ(スイス)
・シャモニー(フランス)

・スコーバレー(米国)

・ソチ(ロシア)
・ソルトレークシティー(米国)

・トリノ(イタリア)
・長野(日本)

・バンクーバー(カナダ)
・平昌(韓国)
・北京(中国)

・リレハンメル(ノルウェー)

・レークプラシッド(米国)

 

出典:

https://news.yahoo.co.jp/articles/4605b9edc77aea719dbb8d5a06bf7fb3b8457ce5

https://jp.reuters.com/article/idJPL4N2TZ187

最後に…

 2022年は冬季オリンピック・北京大会が開催されました。しかし、気候変動により、4年に一度当たり前に行われていた冬季オリンピックが、今後は形を変えざるを得なくなってしまうのかもしれません。
 未来ある子供たちが、オリンピックを通じて夢や目標を持てる世界を残せるように、我々1人1人が脱炭素に目を向けて行動していく必要があると改めて感じた研究発表でした。

 

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 また、脱炭素に関するコラムも掲載しています。
『地球温暖化対策の最後の砦! CO2を回収して有効利用する取り組みについて』
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